決め手は
定期借地権でした。

当社は、大手コンビニエンスストアチェーン数社と以前から良いお付き合いを続けさせていただいております。石川県内外で、これまでに10件程度のコンビニエンスストアの店舗用地をお世話させて頂きました。最近ではかつてのコンビニエンスストアと比べると、お店も少しずつ大きくなり、駐車場もより広いものが求められるようになり、なかなか適当な土地が見つからず各チェーンの開発担当者の皆様もご苦労されています。そんな折、とあるコンビニチェーンの方から是非、出店をしたいと、金沢市街の国道沿いのあるエリアを指定されました。しかしながら市街地であり、空地も無いエリアでその御要望にお応えするのはかなりの難題でした。

早速、そのエリアの土地所有者に当たり始めましたが、そこそこの大きさの土地が出てくる可能性は極めて低く、難しい案件だな、と改めて感じていたところ、一件の寝具店が閉店するという情報が入ってきました。その寝具店自体はそれほど大きな土地ではありませんでしたが、周囲を見て回ると、余り活用されていない駐車場だったり、もう使ってない建物が並んでいるエリアでした。この土地が全部まとまれば、店舗出店できるかもしれないということで、早速当社でそのプロジェクトを立ち上げました。コンビニチェーンは事業用定期借地権での出店を希望しています。調査したところそのエリアで土地の所有者は5名いらっしゃいました。すべての地権者が土地を貸すことを御了承いただかなければなりません。しかしながら貸し渋る方や、貸すよりも売りたい方、それぞれに考え方が異なりなかなか調整が進みません。

そこでまず売りたい方に対しては当社にて取得させて頂くことでお話を進めました。但し、解体する建物にアスベストがあったり、価格の調整には気を使いました。

そして、残りの地権者の方、当社とコンビニチェーンの3者の協議が始まりました。1人の地権者の方が、先祖代々の土地を、今後人にお貸しするということについて非常に悩まれ、そこが1つネックになっていました。コンビニチェーンの担当者と何度もご相談にお伺いし、最終的に 「それじゃお貸ししましょう」となって現在に至ります。賃貸の方向が決まるまで半年くらいかかりましたね。

今回の件では 「事業用定期借地権」 というルールに乗っとった土地賃貸借の方法を用いることで、 地権者の方が安心してコンビニエンスストアにお貸しできるような仕組みです。コンビニエンスストアは25年とか30年とか、ある一定の期間を区切って地権者から土地を借り、自ら建物を建てます。将来その期間の終了後、コンビニエンスストアは建物をきちんと解体し、更地にて地権者にお返しするというものです。地権者の方が悩んでいたことは、ご年配のため将来どうなるか分からない、という点でした。いつまで貸しつづけるかわからないものよりも、期間が定められている方が都合がいい、ということで「定期借地権」が決め手となったように思います。

様々なことがあり時間もかかった案件ですが、その数ヵ月後には無事オープンの日を迎えました。非常に好立地で、近所の住宅街の方は勿論、最近増えている観光客の来店も多くとても盛況です。私も時折足を運びますが良いお店の出店にお力添えできたことを大変誇りに感じています。

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